こんばんは、江藤です。
前回は、僕自身の過去をお話ししながら、
僕が人生のターニングポイントについてと、
「枠をズラす」という思考についてお話ししました。
誰しも、人生の方向性が変化したり、
やるべき事がより明確化するきっかけとなる
『ターニングポイント』があると思います。
もしかすると、
「ターニングポイントなんて自分にはないな・・」
と思う方もいるかもしれませんが、
それをターニングポイントだと意識していないだけで、
実は誰しもそういうポイントはあったりするのです。
だからこそ、
ターニングポイントを探す、という行為そのものが
案外自分自身を知る上で大切なことで、
そのポイントが、日々の日常における、
ちょっとした場面での判断基準になっていたりということは
僕自身、よくあることです。
ぜひ
自分の人生の中でのターニングポイントはなんなのか?
ということを、この機会に考えてみてほしいと思います。
さて、こんな感じで、
前回は僕の過去の話を元に、
人生のターニングポイントをテーマにお話しましたが、
今回はその続編!ということで、もう少し僕の話をします。
しかし、今回はビジネスに焦点を絞って、
お話ししたいと思います^ ^/
ぜひ、ご自身に重ね合わせながら読んでみてください。
それでは、参りましょう!
1、最初は誰しも「地図」も「コンパス」も持っていない
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さて、前回もお話ししましたが、
僕は学生の時に「起業」という選択をし、
自分でビジネスをすることを選びました。
しかし、起業するといっても
最初は、僕は特に何か特技を持っていなかったですし、
学部も経営学部とかではなかったので、
ビジネスの知識もほとんどありませんでした笑
「いやいや、なんでそんなんで起業を選択することにしたの?笑」
と思われるかもしれませんが、
前回お伝えしたとおり、
そもそも起業を選択したのは、
消去法から出てきたものだったわけですし、
それにそもそも、
誰しも、最初はそんなもんだと思うんですよ。
時々受ける相談で、
「私は何のスキルもないし、パソコンが苦手なんですが、
こんな私でもビジネスできるんでしょうか?」
という質問をいただいたりしますが、
これは誰しもそうで、もちろん大丈夫なんです。
最初からスキルを持っていたり、
パソコンが得意な人なんていないわけですので。
なので、今の状態のことを悩んでも仕方ないので、
選択した以上、そこからどうするかを考えたほうが
やっぱりいいわけです。
最初は、地図もコンパスも持っていない状態です。
そこから、どうやって
自分なりの地図とコンパスを手に入れて、
前に進んでいくか、が大事だったりします。
僕自身も最初はそんな状態だったのですが、
「起業するといったものの、一体どうしようか?
とりあえず誰かに聞いてみよう!」
と思いたち、
大学の事務室にいって、
「起業をしたいんですけど、
そういった関連の活動とか授業とかありますか?」
と聞いたのでした。
当時は、何をしていいか分からなかったので、
とりあえず、誰かに聞いてみようと思ったのです。
すると実は、僕の大学には、
もともと起業家を志望している学生向けの授業コースがあったり、
起業を志す学生団体がいくつかあることが判明したのでした。
(何でも聞いてみるものですね。)
僕はそんなことなど、全く知らず大学に入ったのですが笑、
1つ「起業」という選択肢(枠)を知ったことで、
実は大学内に、起業を支援する取り組みがあったことに気づいた訳です。
逆にいうと、「起業」という選択肢を知らなかったら、
僕はずっと、それらを知らないまま素通りし、卒業していたはずです。
つまり、
視野を広げて、自分の中の選択肢(枠)を増やすことで、
今まで視界に入っていなかったものに新たに気づくことが出来る。
それによって、自分の世界を広げることが出来る。
ということを、僕はこの時知ったのでした。
ビジネス業界では、
これを「フィルター」と呼ぶことが多いです。
複数のフィルターを持っておくことで、
同じものを見たときに、複数の視点を持つことができるということですね。
僕は、せっかくなので、
起業家志望のコースを受けたいなと思ったのですが、
起業家志望の授業コースについては、
1回生から受ける必要があるらしく
この時、僕は3回生だったので、
とっくに受講は出来ないということでした笑
なので僕は、まずはビジネス系の学生団体に入って、
「ビジネスって一体なんなの?」
ということについて学ぶことにしたのでした。
これが、僕が『ビジネス』というものに触れ、意識をしだした、
もっとも最初の出来事だと言えるでしょう。
2、アイデア=ビジネスではない
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さて、そんな僕が入ったビジネス団体は、
「学生ビジネスプランコンテスト」
というコンテストを運営する団体でした。
「学生ビジネスプランコンテスト」
って何かというと、
大学生が数人1チームになって、
1つのビジネスプランを考えるんですよね。
そしてそれを、コンテストという形で
複数のチームが、
自分たちが考えたビジネスプランをそれぞれプレゼンします。
審査員は、数人の社会人起業家の方々で、
上位チームには、賞金がもらえるというコンテストです。
(確か1位は100万円だったような。今思うとすごいですね!)
一次予選から、100チームほどの応募があって、
最終審査までに6チームにまで絞られます。
うちの大学に、そんな100チームも
ビジネスプランを考える人たちがいるんだなーと驚いたものです。
とはいっても、今思えば
「ビジネスプラン」というよりは、
ほぼアイデアをビジネスだと思っている場合がほとんどで、
マネタイズまで考えている学生は非常に少なかったです。
ここで僕が思ったことは、
『アイデア=ビジネスではない』
ということです。
そして、むしろ
「そのアイデアを、どうやってビジネスとして整理するか?」が
ビジネスをやる上で非常に重要になってくる思考だということを
僕はもっと後に知りました。
(僕はこれを考えることが
ビジネスをする楽しさの1つだと今でも思っています。)
そんなことを気付かされながら、
僕は、この学生団体でコンテストを運営する中で、
チラシをつくったり、ホームページをつくったり、
動画をつくったり、イベント進行をしたり、
こういったことに
どんどん最初は見よう見まねでやりながら、挑戦していきました。
そして、少しずつスキルを磨いていきました。
そして、それらの経験を通して、
デザインスキルがある程度身につけたので、
「じゃあこのスキルを使って、
フリーランスのデザイナーとして活動してみよう」と思い、
学生団体を離れ、
『デザイナー』としての活動を始めることにしたのです。
といっても、個人事業主の開業届けなんて
1枚の書類と10分の時間で出来るので、
全くもって実感が湧きませんでした。
しかし、何はともあれ、
僕にとっては、これが最初の「起業」でした。
3、スペシャリスト淘汰の時代だからこそ
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さて、デザイナーとしての活動を始めるといっても、
もちろん、人脈のコネなどなかったので、
僕は最初はとにかく、
色々な異業種交流会やセミナーに参加して、
色々な人に名刺を渡しながら、交流を深めていきました。
そんな中で時々、物好きな人(?)が
僕に仕事を依頼してくれるようになりました。
しかし、
最初は、本当に下請けの下請けのような仕事ばかりでした。
例えば、『名刺を2000円でつくってほしい』などです笑
いやいや、ありえないでしょ!! と今は思いますが、
当時はこんなものかと引き受けていました。
しかも、こういうデザイン系の仕事って細かい修正が何度かあるので、
結局数時間はかかってしまいます。
つまり、2000円の仕事を3,4時間かけて行う感じです。
いやいや、コンビニバイトの方が時給いいじゃん!
と、突っ込みそうになりましたが、
「下積み時代だと思って、頑張ろう・・」と
ひたすら依頼をもらって、仕事をする日々が続きました。
あとは、深夜に電話がかかってきて
「明日の朝までにHPをつくってほしい」とか、
もうそんな調子なんですよ笑。
しかも、デザインのイメージは
もともと依頼側で決まっているので、
僕はそれをただデザインにするだけ、という
言わば、作業レベルの仕事だったのです。
一見「起業」というと、
華々しいものを僕も想像していましたが、
当時、僕がやっていたのは、
デザイナーなら、誰でも出来る仕事というしかありませんでした。
しかし、最初は何も分からなかったので
「仕方ないか・・」と、しばらくは続けていましたが、
生活は不規則になるし、体調は崩れてくるしで、
このままじゃいけない! と限界が訪れ、
以降、こういった仕事は一切引き受けないようにしました。
そして、
この状況を打破するにはどうすればいいのかを考えたのです。
そこで気づいたのは、
「専門スキルだけでは、あまり価値にならないんだな」
ということでした。
デザインが出来る人なんて、
この世の中には溢れ返っているわけです。
そんな「デザイナーの世界」で、価値を高めようと思うと、
トップレベルのデザインスキルを身につけないことには、
やっぱり難しいという現実を知りました。
つまり、
デザイナーという「枠」の中で真っ向勝負することは
かなりの難易度なんですよね。
(前回お伝えした、漫画家の例と同じです。)
もちろん、
これは、デザイナーだけに言えることではなく、
これからの時代は、
「スペシャリスト」だけでは
生き残っていくことが難しいということです。
例えば、
「アロマテラピーの資格を持っています」とか
「〜〜検定持っています」とか
そういう形で専門家(スペシャリスト)になったとしても、
それだけで大きな価値を生むことは、もう難しくなっているのです。
なぜなら、スペシャリストはもう既に溢れ返っているからです。
つまり、『スペシャリスト淘汰の時代』なのです。
じゃあどうすればいいのか? と考えたときに、
ここで使えるのが、前回お伝えした
「枠をズラす」という発想です。
例えば、僕の場合は
スペシャリストとしての『デザイン』だけでは、
大きな価値には、なりにくいと気付きました。
じゃあ、
その「デザイン」ってそもそも何なのか?というと
個人さんや会社さんが提供する
サービスや商品の集客販売促進の手段と言えます。
だからこそ、
デザイナーというのは、ただ綺麗にデザインをすればいいのではなく、
チラシやホームページ等のデザインをする過程で、
・商品やサービスの特徴は何なのか?
・どういった人をターゲットにしているのか?
・商品やサービスを通して、お客様にどうなったことを実現してほしいのか?
こういったことを
「デザイン」という形で可視化することが、
本来のデザイナーとしての役割なんですよね。
じゃあ、これってどういうことなのかを突き詰めると、
デザインというのは、ただの手段なだけで、
根本的には、「コンサルティング業」に等しいということに気付きました。
僕は今まで、下請けの下請けの仕事で、
指定されたデザインの部分を
ひたすら作業のようにやってきましたが、
デザインをするだけが、本来のデザイナーではないわけです。
だからこそ、僕が最初から、
お客さんのヒヤリング → デザインプラン → デザイン
この一連の流れを全て行ったら、
それは今以上に、高い価値になるのではないのか?
と思ったのです。
これってどういうことかというと、
「デザイン」という枠をズラして、
「『コンサルティング』に『デザイン』を用いる」
というポジションに変えたことになります。
つまり、
「デザイン」だけではなく、
そこに『コンサル』という要素をプラスするイメージです。
もっと抽象度を高く言うと、
「スペシャリスト」だけではなく、
そこに『教育』という要素をプランしたことになるのです。
僕は早速、
今まで名刺に「デザイナー」と書くのをやめて
「ブランディングデザイナー」と名乗るようにしました。
そして、デザインを通して、
お客さんの商品やサービスの集客・販売をより向上させる。
こういったスタイルに転換したのです。
これは、些細な視点の移動ですが、
大きなビジネス的価値の転換でした。
ここでもしかすると、
「いきなり、コンサルなんて出来るの?」
と思われるかもしれないのですが、
デザインをするということは
先ほども言いましたが、そもそもその過程で、
お客さんの商品やターゲティング、提供できる価値などを考えないと、
デザインという形に落とし込めないわけです。
逆に、それを考えずにデザインをするというのは、
基本的に、それはデザインとは呼べないわけです。
なので、僕はデザインを作っていく中で
擬似的なコンサルを何度も自分の中で行っていたことになります。
だからこそ、実際に仕事として、
『コンサル→デザイン』という流れをつくることは
ごく自然ものだったし、
それができる自信があったのです。
実際は、このビジネス転換によって、
僕が提供するビジネス価値は大きく上がりました。
そして、得られるキャッシュは格段に上がりました。
(とはいっても、
もともと名刺を2000円で引き受けていたくらいなので、
そこから上がるのはまあ当然なのですが笑)
僕はこの経験によって、
ーー
もう『スペシャリスト』だけで生き残るのは難しく、
そこに「教育」という付加価値をつけていくことが
これからの時代には
どんなビジネス業種においても、絶対に必要なことだ。
ーー
ということを学んだし、
僕が今でもずっと伝え続けていることです。
僕が、これまで
「教育が重要なんだ」と言っていることが
この物語を通して、より具体的な形で伝わればいいなと思います。
ということで、
本当はもっと色々話たいことがあるのですが、
メールが長くなってしまうので、今日はこの辺にいたします^ ^
今回は、僕が起業をしてから
デザイナーとして活動するまでをお話ししながら、
・選択肢(枠)を増やすことで、今まで見えなかったことが見えてくる
・アイデア=ビジネスではない
・『スペシャリスト+教育』の重要性
これらについてお伝えしました。
何か感想や質問があったらぜひいただけると嬉しいです^o^
それでは、ありがとうございました。
江藤誠哉