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視覚障害の方から学ぶ事 Vol.2 「食べるものの判断基準」

僕のお知り合いの方に、全盲の方(Yさん)がいらっしゃって、とても仲良くさせていただいています。
Yさんは、視覚障害者さんの施設の職員をされておられ、僕も出来る事で協力したいと思っていて、最近お会いする頻度も多くなりました。

先日、夜の打ち合わせを終えてから、「せっかくなので、ご飯を食べにいこう!」ということになり、「つけ麺屋」に行く事になりました。(こちらの記事でご紹介した「あんびしゃす花」へ)

僕の超おすすめのお店なので、たまたま「つけ麺屋」さんにしたのだけど、
なんと、Yさんは初のつけ麺だということでした。

ラーメンなど、あらかじめ麺とだしが一緒になっている方が食べやすく、
つけ麺やざるそばなど、目の見えないYさんにとっては、麺を別の器まで移動させて食べるという行為がとっても大変だと聞きました。

それは考えてみれば当然のことですよね。

普段、僕たちは食べたい、またはその食べ物が好き、という判断基準で食事をするかと思います。
しかし、目の見えない方たちは、それに加えて、食べやすいかどうか、という基準を持っている。
自分の異なる判断基準があることに、驚きを感じました。

今回は僕がいるので、安心してつけ麺を食べてくれました。
とっても気にいっていただけたようで、嬉しかったです。


会話は、自然と「食べ物」の話になりました。

通常、お箸の持ち方や食べ物の食べ方などは、子供のころに親の行動を見てまねることから始まりますよね。
しかし、生まれつき目の見えない方は、それができず、なおかつ親もどのように教えていいか分からないことも多いらしいです。
その結果、大人になっても食べ方が分かっていないままの方もおられるということです。

Yさんは、本当に驚くほど食べるのが上手でした。


次回は、お寿司屋さんにいくことになりました。

Yさんは以前、目の見えない(見えにくい)友達と一緒に、回転寿司にいったことがあるらしいのだけれど、
今食べているのが、まぐろなのか、はまちなのか?
どの魚を食べているのかが分からず、あまり楽しめなかったそうです。

確かに、僕たちは目で見て、色や形状の違いでマグロだと分かって、味わうけれど、
どれも魚なので、大きな味の違いがない分、判別がつきにくいということです。

僕がいれば、どの魚かを伝えることが出来るので、ぜひ一緒に行きたいと思いました。


Yさんを始め、視覚障害者の方からは、本当に毎回学びがあります。
(前回の記事もぜひご覧ください。→ こちら)

自分と違う環境や違う分野の方々と接する事は、本当に刺激になります。
僕が当たり前だと思っていることが、そうでなかったり、
思わぬ視点や判断基準があったり、学びの連続です。

そんな気づきをくれたYさんに感謝したいと思います。