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葛飾北斎は、なぜ地獄絵に仏を描いたのか??《映画 百日紅(さるすべり)》

先日「百日紅(さるすべり)」
というアニメーション映画を見てきました^o^
 
クレヨンしんちゃんとかの原恵一監督による
葛飾北斎の娘である
「お栄」の人生の一部分が描かれた作品です。
 


 
この映画から、
僕自身、創作における気づきをもらったので、
今回は、ちょっとシェアしたいと思います。
 
(創作というのは、
例えば文章を書く、ということなどにおいても言えることです。)
 
 
 
さて、葛飾北斎が絵師であることから、
お栄も絵師として、
お客さんの注文を元に、様々な絵を描きます。
 
 
その1つに「地獄絵」がありました。
 
 
地獄絵とは、
様々な地獄と、その地獄に苦しむ人たちが
表現されている大きいサイズの絵です。
 
 
 
なぜ、見ると苦しくなるような絵を
わざわざ欲しいのか? というと、
 
 
日々の戒めとして、
 
「悪いことをしたら、こんな地獄に行ってしまうから、
 この絵を見てそれを思い出し、日々誠実に精進していこう」
 
と思うためです。
 
 
 
そんな中、
その地獄絵を注文した人が、
それを自分の家の部屋に飾ってからというものの、
 
その人の奥さんに異変が起き始めます。
 
 
 
幻覚を見るようになったり、
ちょっとしたことに怯えるようになったり、
ずっと寝込むようになってしまったりと、
 
体調も精神状態もどんどんと悪くなっていくのです。
 
 
 
尋常じゃない様子から
これは、地獄絵がなんか関係している・・・と
地獄絵を買った人は感づいて、
 
ある日、お栄と葛飾北斎の所に相談しに来ました。
 
 
 
お栄は、自分の描いた地獄絵で、
なぜそのような事が起こるのかを全く分かりませんでした。
 
 
しかし、葛飾北斎は、
「1回その地獄絵を見せてくれ」
と、その人の家まで赴き、地獄絵を見に行くのです。
 
そして、何かに気づいた北斎は、
その地獄絵に、あるものを付け足しました。
 
 
 
その、あるものとは、
「仏さま」です。
 
 
そして、
地獄で苦しんで、今までの悪行を反省した人たちが
その仏さまに拝みにいっている、という絵をつけたしたのです。
 
 
そうしてからというもの、
奥さんの体調はすっかりと良くなったそうです。
 
 
 
葛飾北斎はなぜ仏さまを描いたのか?
 
それは「地獄絵に締まりがなかったから」だと言いました。
 
 
 
仏さまのいない状態の地獄絵だと、
地獄を味わった人たちの感情の行き場がなくなり、
どんどん苦しみの感情のエネルギーだけが絵に溜まっていきます。
 
 
そして、その絵を見た人も、
そのエネルギーを受けて、
心の行き場をなくしてしまうのです。
 
だから、奥さんのような異変が起こってしまったのでしょう。
 
 
 
だからこそ、
その地獄絵に仏さまを描くことで、
 
絵の中で、
「地獄を受ける → 反省する → 仏さまを拝む」
 
と、1つのストーリーが完結しました。
 
 
つまり、「絵が締まった」のです。
 
 
 
「お栄、お前はまだまだ半人前だな」
と北斎に言われ、
 
お栄は、
父親である北斎の凄さを改めて感じた、という話が
映画の中で描かれていました。
 
 
 
何かモノをつくる、文章を書く、ビジネスをする
 
なんでもそうだと思うのですが、
 
 
生み出したモノの中に、1つのストーリーをつくり、
しっかりとそのモノの中で完結させて、締まりをつくる。
 
というのは、凄く大事だと思います。
 
 
 
そうすることで、受け取った人が、
 
そのモノから感じるストーリーを
自分に置き換えたり、共有することが出来るようになります。
 
 
そして、
そのモノから溢れるエネルギーを
自分のエネルギーに置き換えることが出来るのです。
 
 
そうすることで、
そのモノを受け取った人の人生やビジネスが
より向上するのではないかと思っています。
 
 
 
僕は、人生は創作の連続だと思います。
 
 
ビジネスだけで言っても、
 
ビジネスモデルをつくる
文章をつくる
ブログをつくる
システムをつくる
LPをつくる
 
と、色々創作していますよね。
 
 
 
その1つ1つの中に、ストーリーの流れをつくり、
そして、しっかりと完結させ、締まりをつくる。
 
この感覚が大事だと思います。
 

 

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「ストーリーをつくって、完結させ、締める。」
 
 
この意識で色々創作物をつくっていくと、
 
お客さんも、自分から出た感情や共感の気持ちを
どこへ持っていけばいいのか分かりやすくなり、

結果的にビジネスの価値がさらに生まれやすくなると思っています。
 
 
そんな気づきを
葛飾北斎と地獄絵の話から気づかされたのでシェアしました!
 
あと、映画も面白かったので、
もし興味のある方はぜひ見てみてください!